
無感決済で従業員はピーク時も感染症も恐れず、 デジタル化により人手依存を減らし、運営の利便性を向上。
共有
-
お客様の課題・背景
-
ソリューション概要
-
導入効果
-
お客様の声
クラウドピックのAI無人小売ソリューションを導入し、消費者と経営者の両方の体験を両立。
お客様の課題・背景
少子高齢化の進展に伴い、現在の日本では労働力不足が深刻な社会問題となっており、それに伴う人件費の上昇は、小売業やサービス業などの労働集約型産業に大きな負担をもたらしています。このため、デジタル技術を活用して人手への過度な依存を減らし、運営効率を向上させることが急務となっています。
また、新型コロナウイルスの影響が続く中で、消費者の習慣や価値観にも変化が生まれ、対面や接触を伴わない買い物体験への需要が一層高まっています。「安全・安心」が「便利・迅速」と肩を並べる重要なキーワードとなりつつあります。
こうした背景から、日本のNTTデータおよび永旺(イオン)グループのスーパーマーケットチェーン「Daiei」は、クラウドピックのAIシステムを導入し、経営モデルの変革を図り、上述の課題を解決するとともに、消費者満足度と経営者満足度の双方を高めることを目指しています。
ソリューション概要
クラウドピックのAI数智化ソリューションは、AIによるコンピュータビジョン、深層学習、多様なセンサー融合などの最先端技術を採用しています。
クラウドピックAIスマート無人店舗:
コンピュータビジョン、機械学習、多センサー融合技術を基に、お客様の手に取る動作や商品の情報を正確に認識し、店外での自動決済を実現。RFID技術やセルフレジとは一線を画す新しい買い物体験を提供します。
クラウドピック店舗数智化管理システム:
現地の利用習慣に合わせてカスタマイズされたユーザー向けアプリ、店長用アプリ、PC向け管理プラットフォームを備え、経営者はいつでもどこでも店舗の運営状況を確認可能。オンラインでキャンペーン設定や販促情報の配信、在庫切れアラートの受信などが行え、遠隔での店舗管理を実現します。
導入効果
2021年9月2日、東京都江東区にあるNTTデータ本社ビル内の社員食堂にて、無人店舗「CATCH&GO」が正式にオープンしました。店内にはレジスタッフもセルフレジもなく、商品を手に取りそのまま店を出るだけで自動的に決済が完了します。
この店舗は現在日本最大級の無人店舗であり、午前9時から午後8時まで営業しています。約600種類の商品を取り扱い、弁当、飲料、スイーツ、冷凍食品など、本社社員の日常的なニーズに応えています。
自動化無人店舗、社員に便利なサービス
1)無感知決済:ピーク時でも混雑を恐れず、感染症のリスクも回避。
店内の天井に設置されたAIカメラにより、CloudpickのAIシステムは買い物行動や商品情報を正確に認識します。消費者が棚から取った商品は、紐付けられた仮想カートに自動で追加され、商品を棚に戻すと即座にカートから除外されます。何を購入したかをリアルタイムで把握可能です。
本社社員は専用アプリを起動し、クレジットカードを紐付けてQRコードをスキャンし入店。商品を選び終わったらそのままゲートを通過するだけで、対応する金額が自動的に引き落とされます。食事のピークタイムでもスムーズに買い物ができる仕組みです。
また、感染症流行時には人が密集したり接触するリスクを避けることができ、安心かつ便利な買い物体験を実現しています。
特筆すべきは、同行者が一つのアカウントでまとめて支払いができる点で、同僚間の「おごり」ニーズにしっかり対応しています。おごり主がQRコードをスキャンしてゲートを開けると、招待された人も一緒に入店でき、全ての商品を取ったり戻したりする行動がそのおごり主のIDに記録されます。退店時にはそのIDに紐づくアカウントで一括決済されるため、グループでの買い物体験が大幅に向上しています。
2)「第二の食堂」として:より多くの商品、より長い営業時間。
利便性に加え、CATCH&GOは社員食堂を補完する役割も果たしており、本社社員の一日三食の選択肢を増やしています。ターゲット層の日常的な高頻度消費ニーズに基づき、Daieiは多数の弁当、サンドイッチ、サラダなどを精巧に企画し、他店では手に入りにくい自社ブランド商品も多く展開。多様な味の好みに応えています。
さらに、NTT Data本部ビルは全32階建てで、CATCH&GOは22階に位置しています。そのため、社員食堂が営業していない時間帯でも、高層階で働く社員はわざわざ1階のファミリーマートまで行かなくても、CATCH&GOでエネルギー補給が可能です。11時間にも及ぶ「待機時間」により、朝食から残業時の食事までしっかりサポートし、第2の食堂として社員の胃を守っています。
カスタマイズされたハードウェア・ソフトウェアで運営を支援
1)カスタマイズハードウェア:デジタル化レベルを革新し、人件費を削減
ハードウェア面では、クラウドピック(云拿科技)が店舗のニーズに応じてスマートIoT機器の一連をカスタマイズしました。これには棚、冷風幕ケース、レジ袋機などが含まれます。これらの機器が相互に連携することで、店舗の自動管理が可能となり、無人店舗であってもいつでもどこでも販売状況をオンラインで把握できます。
例えば、ある棚で欠品が発生した場合、AIシステムは即座にアプリやSMSなどを通じて運営者に「どの棚のどの区画のどの商品が欠品しているか」を通知します。これにより、より少ない人手で効率的な補充が可能となり、棚の空きスペースによる売上低下を防ぐことができます。
2)カスタマイズソフトウェア:現地ニーズに特化し、運営効率を向上
ソフトウェア面においても、クラウドピックは顧客の使用習慣や要望に応じてユーザーアプリ、店長アプリ、PC向け管理プラットフォームを調整しました。画面はよりシンプルになり、バックエンドの計算ロジックも日本の小売業者の標準的な運用方法に対応させるなど、全体的に使いやすさを追求しています。
例えば、店舗はオンライン上で毎日の生鮮食品のセール情報や新商品情報を発信でき、スタッフを現場に割り当てての対面販売を省略できます。これにより本社社員の来店を促進し、販売率を高め、食品ロスの削減に寄与し、企業の持続可能な発展の理念を実践しています。
お客様の声
関係者は次のように述べています。「Daieiは既にCATCH&GOのバックエンドシステムと連携しており、販売データを手動でエクスポートする必要はなく、自社の内部システム上で直接生成できるようになっています。この取り組みは、今後さらに多くの無人店舗を展開するための準備でもあります。将来的には、約2000SKUを収容できるより大規模な店舗形態にこの無人店舗モデルを導入し、さまざまなシーンの消費者にこれまでにない新しい購買体験を提供していく予定です。」